ウミウシとヒラムシ

あなたに這いよる混沌”社会”についてです

開けてきた箱とこれから開ける箱

突然ですがパンドラの箱ってご存知で?

当然、誰もがどこかで聞いた話かもしれない

その話をしたいと思う。


そもそもだが

パンドラの箱とはギリシャ神話である


どんな話かとざっくばらんにいうと

ギリシャ神話の中での最高神はゼウスであるが

ある時、ゼウスが部下のプロメテウスさんに

自分と同じ生き物作ってみろと言われて生まれたのが人間の男性である

その人間の男性とプロメテウスさんは仲良くなってプロメテウスさんはいろいろと知ってることを言ってしまう訳だ

ただ上司のゼウスさんからは絶対に火という概念を教えるな!

あれは未熟な生き物が扱っていいものじゃない!と厳格に言われていた


だけどある時、ポロっと漏らしてしまう訳だ。

火を使ってる人間を見たとき、ゼウスせんは怒り狂ってプロメテウスさんを痛めつけたりした訳だが


人間にも罰を与えないとなー

でも自分とバレないようにしないと!って思ったゼウスさんは部下の物作りの神様に

人間の女性を作らせて

いろんな神様にプログラミングされて

最後にゼウスさんは好奇心をその女性に実装してしました


その女性をパンドラといいます

それは人類の女性第一号でもあった訳です


それをプロメテウスの弟、エピメテウスに送り込みます

エピメテウスさんはベタ惚れのガチ恋になった訳ですが

そのエピメテウスさんは綺麗な箱をもっていて

実はその箱は悪や災いを閉じ込めて封印していたのだ

だが、ある時その箱を女性、パンドラは開けてしまうのだが

そこからは災いがわんさかわんさか出てしまって慌てて蓋をしたという話


前置き長かったが

パンドラの箱は

パンドラの箱じゃなくて実はエピメテウスの箱だよと言いたかった訳じゃない


これから、その災いを閉じ込めたパンドラの箱は姿形を変えて人間が知らず知らず開けてるんだよという話をしたいと思う


では今まで人類が開けてきたパンドラの箱

何個あるか

三つある 愚かにも四つ目をあけようとしている最中だ


まず一つ目のパンドラの箱は

稲と麦

これを手に入れたことにより人は米とパンを手に入れる事になる

そんな簡単な話じゃない

農業というのは文明の始まりの象徴だ

それ故にこれで火蓋は切られてしまった

文明が始まった故に役割、地位、法律、貨幣、政治、宗教、国家を作ってしまい

人は人に価値をつけてしまった

その結果、社会問題、男女問題、職業格差、地域格差、経済格差、差別、戦争

ありとあらゆる人の足枷を生み出した


次の箱は 動力と電気である

蒸気機関だ これによって産業革命が起きて列車、自動車、電気、飛行機

前記の足枷にさらに追い討ちをかけた

その結果、人は社会活動と社会網を広げて

時間という概念すら自由に使えなくなってしまった

また重い足枷が一つ増えたのだ


三つ目は原子と分子

これは説明しなくても想像つくだろう

原子は、被爆国であり原子力発電所の大事故も起こしてる国だ

社会問題にもなってる

分子は遺伝子だの塩基配列だのそんなバイオテクノロジーの話だ

問題はその足枷の重さである

自然や生命をコントロールしようとした事である

それはどういう事かというと管理的に生き物を作り、管理的に生き物を殺そうとする事ができるようになったという事だ

これがどんな恐ろしい事かわかるだろうか



そして開けようとしている最期のパンドラの箱は

脳と精神という箱だ


これこそが私が長々と話してきて言いたかった事だ


これは人が開けてはならない最期の箱であると思ってる

これを開け切った時、人類は滅亡すると思うのだ


何故なら、心とは人のブラックボックスだ

誰もがブラックボックスをもっている

そして心とは脳みそで作られているのである

何故か?それは何らかの反応を脳みそで考える事や意識することによって精神を機能させているからだ

だから精神が壊れた時ってのも脳みそがエラーだしているのと同じである

何故なら

世の中には光トポグラフィというものがある

そのたいそうな装置が精神疾患と脳の関係を因果付けてる 

詳しいことは割愛するが

それはどういうことかというと心が脳みそにあるという事を断定させてしまったのだ


そして今や脳科学と精神医学がごっちゃになっていきそうな勢いである

それは二つの研究が進めば進むほど人の最期のセーフティーゾーンであるブラックボックスがこじ開けられてしまえば

ゆくゆくは

誰もが科学的な手段をもちいて

脳みそをコントロールできて精神もいくらでも書き換える事ができる可能性だってあるのだ

それはようするに個の消滅を意味する事になる

それは、真っ先に精神疾患や発達障害なんていうエラー品など

修理されて無かったことにしてしまうだろう


それはどういう事かというと

家庭環境や社会環境の苦で精神が壊れ脳が壊れたなら脳を修理すれば良いという理屈の元、人間が生きてきた、築いてきた生の精神が無くなって

治療と称し偽りの精神を植え付けられて

自分が消失してしまうこと 個性が消失することを意味する

表現ではなく論理的にだ


しかも困った事に今日日、人工知能なんてSFめいたものも現実にでてきた

それはもはや前記と合わせて人が人である事をやめてしまう

そんな事を加速させることに他ならない


人体という入れ物に

プログラミングされた精神を

インストールされた人間モドキが人として生きていく、そんな未来がすぐそこにいるかもしれない


だが、それもひとが選んだ道である

開けてはならない箱を開け続けた

当然の末路かもしれない


パンドラの箱も最後は希望が残ったと言うが

それは現実逃避の、幻想としての希望を見ることしかできなくなった人間の哀れな姿か

それとも治療と称して植え付けられた希望を抱きながら現実の絶望を勘違いしながら生きていくかつて人間だったもの姿なのか

どっちかは解らない